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追憶
仕事中、携帯に着信があることに気付いた。

誰だろうって、関係のぎくしゃくした彼との関係を思い、一瞬のうちに暗い気持ちになって確認すると、数日前に話したばかりのあの人からだった。

かけ直さなければ良いのに…っていつも思うのに、やっぱりかけ直してしまう。

まだ仕事か?

うん、もう終わったの?

なんかさ、○○の声が聞きたくなって

そっかあ、いつでもどうぞ

こんな会話から始まり、寒い思いをしながら玄関近くで話をする。
仕事のこと、来年のこと、転勤のこと…

いつかの日、もし別れたとしても、自分たちは同じ職業に就いている、だからいつでも俺はお前を助けるから…

とあの人が言ったことを思い出した。
付き合っていた頃は、別れるなんて思ってもいなかった。
でも実際、自分が学生から本当に就職した時に、あの人と同じ職業に就いたことで、経験をひけらかされたり、自慢されたりすることに絶えられなかった。

でも今は不思議に、あの人と仕事の話をするのが嫌じゃなくなった。
これは時間の経過が大きいのかな。
経験では追いつけないけれども、あの人と同じ土俵の上で話ができるようになったからなのかな。

また会おうな
もう少し温かくなったら会いに行くから
って言ってもさ、また本当に会いに行ったらやっぱり無理とかいわれるんだろ〜な〜


どうかな
でも会いたいね
春になったらね?


そうだな

ご飯食べにいきたい

そうだな、行こうな
温かくして風邪ひくなよ


就職したと同時に、あの人との関係は終わった。
距離を超えられる関係にはなれなかった。
別れて何ヶ月も経った時に、急に会いに来た日に、あの人と体を重ねたのが最後。

もう会うことも無いと思っていたあの人と、転勤によって出張で顔を合わせるようになり、また徐々に距離が縮まろうとしている。

電話ありがとね
インフルエンザ気を付けてね


今度○○の所に行ってぎゅってしていい?

付き合ってた頃、何時間も返ってこないメールにガッカリさせられてたのが嘘みたいに、送ったメールにすぐに返信が来る。



最後に返ってきたメールは、笑顔に顔文字一つだった。

付き合ってない関係。

愛されてない、好かれてない…って悩む彼との関係と比較してしまう、あの人との関わり。
まるでどこかで見ているみたいに、あの人はいつも、あたしと彼のぎくしゃくしたタイミングに現れる。

彼に愛されてる自信が無い自分は、どこへ向かうのだろう。








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近付く気配
  仕事に没頭し、暗くなって辺り一面が大嫌いな雪化粧…↓

 焦って、急いで支度をして仕事場を後にする。
 雪道の運転は大嫌い。
 滑るし滑るし滑るし…


 凍りかけた道を急いで、帰りにドラッグストアで買い物している時だった。

 運転中に電話を断ったはずの彼からか、着信が来ている。

 開けばそれは、あの人からで。。


 去年は、いつ来るか分からない電話にドキドキすることもあったのが嘘みたいで。。。

 あ、またか…とか思う。


 その電話の頻度は、確実に多くなってきている。
 間隔が短くなり、あっちの思うことが手に取るように分かる気もする。


 なんか最近、やっぱ○○いいよな
 変わったよ


 取りあえず、ありがとうと返しておく。

 彼氏とのことをしつこく聞かれたり、暇な日があったら遊びに行くのに…とか、気の遠くなる話をされて、ただお店の中をグルグル回りながら会話している。


 もう終わった関係。
 楽しかった思い出は、やっぱり思い出でしかない。


 あの人と付き合っている時は、とにかく辛いことが多すぎた。
 愛されてる実感がわかなかった。
 いつもイライラさせられて、幻滅させられて、それでも自分はあの人に気に入られようと食いついていた。

 きっと本当の意味で振り向いてもらえると思い、逆に愛し続けて約3年。
 それが実を結んだ途端、自分の就職と共にあの人との関係はあっけなく終了。

 あの人と別れたのはそれが2回目だった。
 あのまま付き合っていたら、今の自分はいないと思う。
 もっともっと、駄目な自分になっていたと思う。


 一緒に東京に行ったの覚えてる?

 覚えてるよ、水族館いったもんな


 この前電話した時、そんな会話をした。
 あたしの中に残る、あの人との最初で最後の大切な思い出。
 手を繋いで知らない街を歩いて、一緒に電車にくっついて乗って見た夜景が、まだ忘れられない。

 あたしの中に、結局まだ燻る何かが残っているんだろうな。。。

 どうやったら全てを流せるのか、自分でもよく分からない。


 結局、彼を今日も裏切った。
 もう電話には出ないでほしい、話さないで欲しいと言われていたはずなのに、約束を守れなかった。




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本気から遊びへ
  ちょっとした彼との不具合が出て、落ち込み泣きまくり、一人で嫌になる毎日を過ごしていた時、

 あの人の存在が浮かび上がり、そして2人は会おうか、って話になった。

 彼以外の人と体を重ねて、うまくいかない彼を裏切ってしまおう…なんて考えた。


 その時点で、あたしって本当に駄目な人間。



 もちろん、あの人はあたしの要求を即飲んだ。
 久し振りに抱く女、約束はとんとんと結ばれ、それに戸惑いながらも、あたしはそれを止めようとしなかった。


 だけど、結局その約束は無くなった。
 いや、無くした。


 彼氏に悪いだろ、本当に会って大丈夫なのか?

 遊びになっちゃうよ、セフレでも良いのか?


 遊び?セフレ?
 何も言わずに近付いてくるよりは、こういう風にちゃんと前置きしてくれて良かった。

 深い傷を付ける前に、あの人から忠告してくれたおかげで、目が覚めた。


 それ以前に、彼との誤解が解け、何ヶ月かぶりの時間が過ごせた。
 前なら、あの人とのやり取りで落ち込んでいたけど、そういう自分がもういなくて、時が過ぎて、もう自分の中で意味がない人になったんだな、と思うと嬉しかった。


 彼の存在が大きくなる。
 何年も一緒にいるのに、冷めるどころか思いが増し、彼のことが離せない。
 
 あの人と一緒にいる彼女は幸せなんだろうか。
 裏で、他の女の体を求めてるあの人との時間は、本当なんだろうか。





 
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一瞬の偶然
 彼の車を見たのは、もう数年振りだった。

 あの頃は、毎日のように乗っていた車のナンバーが、自分の車の後ろに来た時、言い様のない切なさがこみ上げた。

 駐車場、斜め後ろにはあの人の車。

 振り返って、あいさつでもする?

 そんなことするはずもなかった。
 あたしの中で、彼はもう終わった存在。
 思い続けた気持ちは、もう忘れなくちゃいけなかった。

 車から一歩出て、荷物を取り、足早にあの人に一番近い場所から去った。

 今思うと、あの時みたいだった。

 ついさっきまで、新幹線の隣同士に座っていた2人は、自分たちの生きる街に着いた瞬間、隣にいることをやめ、さっきまでの楽しかった時間が、涙に変わる前に…自分から、あの人にまたねって言って、一歩先、また一歩先へと、足早に立ち去った。

 離れていく後ろ姿を見て、涙が出てきた。

 そう後から教えてもらったけど、あの時、帰り道に大粒の涙をこぼしたのは、あたしでした。


 車に忘れ物をして、取りに戻った時、階段で、おっ!と言われた人に気付く。
 あの人だった。
 あいさつなんてできなかった。

 唇を噛み締め、ちょこんと頭を下げるだけで精一杯…


 もっと、もっと近い場所にいたはずの2人の、おかしな風景。
 あんなに近くにいた3年前の2人に、見せてあげたかった風景。

 忘れられない、どうしようもないのはあたしです。
 願いが1つだけ叶えられるなら、あの人と出会ったこと、関わった時間全てを無くして欲しいと、切に願う。


 きっとまだ、心の中に残ってる。
 気持ちが完全に消えていない、そう思わされた1日だった。


 帰りに、予想してたとおり、あの人の車はもう無かった。
 付き合ってる頃も、すれ違いばっかりだった。

 本当に心が繋がったのは、最後の2ヶ月だけだった。
 忘れられないのは、運命の人だと勘違いしているからなんだって。
 別れると、人はその人との思い出を、良い思い出ばかりだったな…って勘違いするんだって。

 今の自分にそう言い聞かせる。
 でもまだ、傷は癒えそうにない。



 
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真実を伝えるということ
  いつか本当に電話できる日がきたら、言おうと思ってたの。

 あの人と、本当に話す時が来た。
 直接は伝えられなかった。
 でも、震える手でメールを刻んだんだ。

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伝えたかったこと
  急にあの人が、自分の目の前に姿を見え隠れさせるようになった。

 それは、自分があの人の範疇に転勤してからのこと。

 「あなた」と呼ぶにはあまりに近すぎて、そこまでの関係でないから、何と呼べば分からない。
 だから、あの人、としか呼べない。

 そんな離れた2人が、普通の関係になんて戻れるはずがなかったんだ。
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支えられるということ
 職場が新しくなってからというものの、自分はめちゃくちゃ暗くて落ち着かない不安な毎日を過ごしている。

 なかなか新しい職場に馴染めずにいて、クラスの子たちは一番大変。
 なんでこのクラスが自分なんだと、何度考えても分からないから忘れるようにする。
 でも、学級経営が大変で、学力を上げるとかそんな状態になかなかならない。

 そんなんで、自分が唯一自分らしくなれる時間は、休みになる週末のみ。
 しばらく遠距離?中距離恋愛していた彼との距離は一気に縮まり、仕事帰りに会えるほど近くなった。
 だから、今週も土日両方とも彼と過ごした。

 一緒にご飯作ったり、買ってきた物を色々組み立てたり、今までできなかったことをやっていくだけで幸せで、仕事なんか行かないで、ずっとこういう時間が過ぎていけば良いのになぁ…と思う。
 彼におさまって、2人で一緒に寝てるだけで良い。
 気付けば、寝息を立て始めた彼。くるんと包んでくれてた彼の右手がだんだん重くなってきて、終いには彼の体がどんどんこっちに倒れてくる。
 でも、そういうのがまた自分にはたまらないのでした。

 この人で本当に良かったな…と感じさせられる週末を過ごした。
 誰でもないこの人じゃなきゃ駄目だと思った。
 優しくて、何でも大切にしてくれて、一生懸命自分を励ましてくれる。
 そんな彼に支えられて生きている自分。

 あの人には絶対無かったところ。
 なのになぜ、前に自分はあの人を愛したと錯覚したんだろう。


 もう彼とは9年になる。
 なのに、時間の流れを感じさせない彼とのこれまで。
 何年経っても新鮮な毎日。

| 恋愛事情 | comments(0) | trackbacks(0)
今更
 今更、あの人の近くに異動になりそう。
 もし、このことをあの人が知ったら、自分のことが忘れられなくて…とか、変に思われそうで嫌だ。

 第2希望でその地域を出した。
 実家の地域へ帰れない場合に手段として。

 近いから良いか…と、出してもらえるはずないし、、とか安易に出したら、上司から第2希望の地域で出られるかもしれない、との答え。


 あの頃行きたかった、行けなくて2人で抱き合って泣いた所へ、もう別れて2年経った今、行ったってそこで何ができる?
 あの頃が戻ってくるの?
 あの人とまたあの時間を過ごせっていうの?

 それは無理だよ。
 もう、時間は戻ってこない。
 あの人は、違う誰かを愛して時間は流れてる。
 そして自分も、違う人を愛し、違う人のことを考えて泣いたりしてる毎日がある。

 あたしがあの人の近くで働くと知ったら、あの人はどう思うだろう?
 そして、いつかどこかで会う時が来たら、あたしはあの人をどう受け止めるんだろう…

 今、自分の中に残されたあの人との時間は、思い出したくない物みたいに、鍵が掛けられた。
 もう開けたくないし、誰にも見られたくない。


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思い出の街へ
 仕事で大きな区切りがついて、その休みの日に久し振りに1人で東京へ遊びに行った。
 買い物目的だったんだけど、たまたま自分がホテルを取った場所が、あの人との思い出の場所だったことに後から気付く。

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| 夢事情 | comments(0) | trackbacks(0)
同じ世界
 あれから時間が流れて、あたしはあれ以上あの人を引きずることはなくなった。

 連絡がきた直後は、彼は自分をどう思っているんだろう…とか、今まで考えもしなかったようなことを考え、1人で悩んだ。
 でも、そんなのはたった数日で消えてしまった。
 これが、今のあたしなんだ。
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| 夢事情 | comments(0) | trackbacks(0)

++SASA’s Diary++

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